【書評】日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則

あなたは日常で、どんなことにイライラしますか?
人間関係で腹が立つことはありませんか?
今回ご紹介するのは、人に対してイライラしがちな人にこそ読んでほしい。
その名も『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』です!
※通称オレンジの本
20代半ばまでの私は、誰よりもイライラする毎日を過ごしていました。
・電車が遅れてイライラ💢
・部下がミスしてイライラ💢
・年配の方がレジで長時間かけて財布から小銭を取り出していてイライラ💢
今考えると、間違いなく人生で関わってはいけない人=私でした。
お恥ずかしい限りです。。。
さて、過去の私ほどではないにせよ、日常のふとした瞬間にイライラして心が苦しくなることはありませんか?
本書には、そんなイライラを「ありがとう」に変える魔法のような方法が書かれています。
2025年・たけるん的ブック・オブ・ザ・イヤー にノミネート間違いなしの1冊をご紹介します!
私が感じたままの言葉で、実体験と重ねてこの記事を書きました。
あなたのイライラを解放して、心穏やかに生きるワークを一緒にやっていきましょう!

この記事を読んでくれたあなたが、少しでも生きやすくなりますように。
本の紹介
本書は、日本の青・リョウが「箱の法則」に出会い、変わっていく様子をストーリー形式でまとめた一冊です。
何よりめちゃくちゃ読みやすい!!
「箱の法則」は、世界的ベストセラー『自分の小さな「箱」から脱出する方法~人間関係のパターンを変えれば、うまくいく!』で詳しく語られています。
(こちらは“緑の本”。まずオレンジの本→緑の本の順で読むのがオススメです)
さて、「箱」とは、どういうことでしょうか?
緑の本では「自己欺瞞」という言葉で説明されています。
「箱」つまりは「自己欺瞞」の中に入ってしまうと、生きるのが息苦しくなってしまうんですね。
では「箱」から抜け出す、「自己欺瞞」の世界から抜け出すためにはどうしたらよいでしょうか?
本書 『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則 』では、一人の青年の物語をとおして、超絶わかりやすく、その方法がまとめられています。
主人公である日本のアラサーサラリーマン(30代前半)の清水リョウは、様々な困難を通して変化していく中で、箱から抜け出し、人生を変えていきます。
間違いなく、あなたが日常で感じるイライラが減ると断言できる!!
そんな素晴らしい一冊になっています。
なんといってもストーリーが素晴らしいので、是非最後まで読んでほしいです。

本書を読んで、イライラとはおさばらしましょー!
「箱」とは?
「箱」について、もう少し詳しくみていきましょう。
抽象的な概念なので、少しわかりにくいかもしれません。
簡単に言うと「箱」とは、”自分で自分に嘘をついている状態”のことを言います。
本書では、”自己裏切り”という言葉が使われています。
自分でやろうと思ったことをやらない、ということですね。
このような自己裏切りを起こすと、相手を「悪いやつ」と非難するようになり、自分がやらなかったことを正当化してしまいます。
この状態を「箱に入る」と定義されています。
相手を非難し、自分を正当化している状態
イメージとしては、以下の流れになります。
自分に嘘をついたばっかりに、やろうと思ったことをやらなかった
▼
その結果、相手を悪者に仕立て上げ、自分ができなくても仕方がないと正当化してしまう
▼
自分は悪くない
自分の行った行動は正しいんだ、という自己正当化を強化する
これは、アドラー心理学の『幸せになる勇気』に出てくる、”悪いあの人・かわいそうな私”の話ともつながります。
三角柱の話で説明されていましたね。

これからどうするか、というやつです!
ひとつ、私がカフェで経験した出来事から考えてみたいと思います。

あるカフェに行ったとき、私は店員さんに対して笑顔でお礼を言おうと思った。
▼
しかし、店員さんは無愛想で、私とは目も合わせずにお釣りをトレーに置いた。
▼
私は笑顔でお礼を言うのをやめて、店員さんから引きちぎるようにレシートを奪い取り、ぶすっとして何も言わなかった。
このように、笑顔でお礼を言おうとしたけど、言わなかったことで、自分がイライラしてしまいました。
しかも、自分が笑顔でお礼を言わなかったのは相手(店員さん)のせいだ、と店員さん)を悪者にしています。
相手(店員さん)が無愛想なんだから、私がお礼を言わないのは当然だ、という自己正当化までしてしまいました。
相手に反応して、自分の行動を決めてしまっているんですね。
このように、箱に入ってしまうと、自分がイライラして何も良いことはありません。
「箱」に入るのはよくない、ということがわかっていただけたかと思います。

これまでの人生を振り返ってみると、箱に入ってばっかりの人生でしたね...
2つの心の持ち方
本書では、心の持ち方が2つあると言われます。
1.人を人として見る【思いやりの心】
2.人をモノとして見る【抵抗心】
まず、人を人として見る【思いやりの心】からみていきましょう。
”共感”や”共鳴”という言葉でも説明されています。
どんな相手だったとしても、人は自分と同じ一人の人間です。
嬉しい時もあれば苦しいときもある。
幸せになりたいと思っているし、愛されたいとも思っている。
ときに辛いときもありながら、一生懸命頑張って生きている。
そんな尊い存在です。
人を人として見るというのは、7つの習慣の第5の習慣である「まず理解に徹し、そして理解される」にもつながります。
まずは理解から始まります。
心からの傾聴。
共感による傾聴。
これって、相手をひとりの尊敬できる人として見ないとできないことだと思うんです。
一方、人をモノとして見るというのは、上から目線で人を見下すというものです。
尊敬もへったくれもありません。
本書では、相手をモノとして見る見方は大きく分けて3つあると言われています。
・「邪魔なモノ」「障害物」として見る
・「便利な道具」として見る
・「無関係」「無関心」な存在として見る
私自身、特に「便利な道具」として見るという言葉が心に響きました。
死の哲学者ハイデガーの『存在と時間』では、道具的解釈が述べられています。
書籍『あした死ぬ幸福の王子(飲茶著)』の中では、次の言葉が書かれています。
人間が自分を道具だと思うこと、それの何が問題なのか。
たしかに自己の道具化は社会を動かすためには必要なことなのかもしれない。
だが、それは人間の『本来的な生き方』だと言えるのだろうか?
人を道具としてみること。
それはつまり、自分自身を道具のように見ることと同じなのではないでしょうか。
道具と見ると本来的な生き方ができなくなる。
つまり人間として生きていけなくなると思うんです。

だからこそ、人を人として見る【思いやりの心】が大事と言えます。
目の前の人は、自分と同じ、かけがえのない命をもった人間。
その人を愛している人がいる。
幸せになりたいとも願っている。
そんな愛おしい存在です。
常に自分は、相手を尊敬できる人間でいたいですね。

目の前のあなたは、いつだっていつだって、大好きなあなたです!
箱から出るための4つのステップ
本書では、以下4つのステップを踏むことで、箱から出ることができると書かれています。
1.自分の箱に気づくこと
2.箱の外の世界を探すこと
3.新たに状況を考えなおす
4.感じたことをする
この順番が何よりも大切だと書かれています。
まずは、気づくことから全てが始まります。
「あー俺今、箱の中に入ってたなー」
「相手を悪者にしてしまったなー」
気づくことができれば、ちゃんと前に進めている証拠です。

気づくことができたら、次は外の世界を探しにいきます。
箱の外に出ている人に会いに行きましょう!
「この人、自分に正直に生きているなー」という人があなたのまわりにいませんか?
会うのが難しければ、電話でも、メッセージでも良いです。
好きな映画、音楽、本に触れるのもいいと言われていますね。
話はそれますが、先日2025年公開映画『ドラえもん のび太の絵世界物語』を観てきました。
私の涙で映画館にお城ができるほど、バシャ泣きしました!笑
※お城は水戻しふりかけにより、近くの川へと流れていきましたとさ。
以下残りの2ステップは、是非本書を読んで、あなたの心で感じてみてください。
3.新たに状況を考えなおす
4.感じたことをする

外の世界は感動で溢れています!
不運をよかったと捉える
本書の中で、ショッキングな出来事が主人公のリョウくんを襲います。
その時、リョウくんのメンターになった岡山さんは「よかったじゃない!」と言います。
「よかった・・・か!?」
ふと自分の身に起きた不運を思い返してみました。
突然の転勤命令。
心がえぐられるような失恋。
ある程度時間が経って、今振り返ってみると「よかったかなー」って思います。
孤独で苦しんでいる人の気持ちがわかるようになりました。
愛する人がいなくなった時の心の空虚感を感じ続けてきました。
辛い経験、苦しい経験、一人孤独と戦い続けた経験は、必ず誰かの役に立つ時が来るんだって、信じることができました。


あなたの辛い経験が、苦しい人の心に希望の花を咲かせます。
人生を変えるアクションプラン
本書を読んでひとつだけやるとしたら、やることはひとつです。
やりたいと思ったことをすぐにやる!
すぐにというのがポイントです。
自分に嘘をつかずに、やろうと思ったことをやる。
たったこれだけです。
すぐにやらないと、段々と面倒になってくる。
▼
行動する気がなくなってくる。
▼
そうすると、行動しなくてもいい理由がたくさん思いつくようになる。
▼
そう、自己正当化。
あなたはこんな経験ありませんか?
・やろうと思ってやらなかったこと。
・謝りたくて謝れなかったこと。
・お礼を言いたくて言えなかっこと。
私にはたくさんあります。
私は、自分に嘘をつき続ける人生を終わらせたい。
今日この瞬間から死ぬその瞬間まで、自分に誠実に生きたい。
自分が感じたことをするか、それとも裏切るか。
私は戦い続けます!
先日、自宅の近所にある古民家カフェに行きました☕

Googleの口コミがあまりよくないカフェ。
「ぼったくり」「もう2度と行かない」...
こんなレビューも書いてありました。
でも自分が行きたいって思ったから、すぐに行きました!
結論、行ってよかった!!
素敵な出会いがありました。
新しい芸術にも触れることができました。
自分の直感に従って行けてよかったです。
やっぱり直感って正しいんだって思いました。
直感は10割正しい。
これは間違いない真実だと思います!
これは将棋の羽生善治九段から学んだことです。

自分が決めてことと、実際にやっていることを常に完璧に一致させることは難しいでしょう。
でも、ふと自分に嘘をついてるかもなーって気づいたら、自分が思ったことをやってみる。
直感に従って行動してみる。
そしたら、必ず、新しい道が開けます。

あなたが人生の新たな道に一歩踏み出す、そんなきっかけになったら嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
大好きなあなたに感動のプレゼントを
